サッカーの女子ワールドカッップ(W杯)ドイツ大会は、まだ記憶に新しいこととは思いますが当地で決勝を行い、日本代表の「なでしこジャパン」は3度目の優勝を狙った米国を2-2の激闘からのPK戦で3-1と制して初優勝した。
私自身もこんな日が来るとは夢にすら見なかったが、現実になり感激しました。 リードを奪われる度に追いついた日本は、不屈の姿勢を示し2度のビハインドを跳ね返した。
国際サッカー連盟主催大会での日本の優勝は男女を通じて史上初めてで、女子W杯では欧米勢以外での初制覇の快挙となった。
金色の紙吹雪が舞うスタジアムで、W杯王者のトロフィーを高々と掲げる「なでしこ」イレブンの中央に主将・澤の笑顔があった。十五歳で代表デビューして以来、悲願としてきた世界の頂点。五輪3度、W杯5度目の出場で実現させた。先行されては追いつく展開。追い込まれた延長後半12分、コーナキックに右足で合わせて執念の同点ゴール。「リードされても最後の笛が鳴るまで、諦めず走り続けようとチームが一つになれた結果だと思う」女子サッカーの苦しい時代も見てきた澤。18年もの長い道のりと、今までバラバラだったものが凝縮された一瞬に「本当にやり続けてきてよかった」と笑った澤の顔が印象的だった。
世界ランク1位で最強の米国。ひるんでもおかしくない相手だ。だが、澤は違った。「最高の舞台で米国とやれる。サッカーの神様が本当にすごいチャンスをくれた」。重圧を楽しみに変えた。PK戦でも、他の選手を励ました。
体格やスピードの違いを乗り越えて世界レベルのプレーを身につけた経験は、澤を育ててくれた米国との最高の舞台で大きな成果に結びついた。最高のリーダーの下で、若手が伸び、けん引き役の中堅に頼もしさが増した。「点を取られても取り返せる雰囲気で集中できる」「この子たちとだったらメダルが取れる」澤の求心力が、チームの成長でさらに強くなった。若手も「沢を信じて走れ」とリーダーを盛り立てた。
3・11以来、閉塞感が漂う列島に活気がプレゼントしてくれた。多くはアルバイトをするなど恵まれない環境の中で頑張り、自ら褒美を手にした女子選手を一国民として心から祝福したい。女子サッカーの顔、澤穂希選手がMVPと得点王に輝いたのも朗報でした。
開催地のドイツのメディアの多くは他の政治、経済ニュースを押しのけて日本の優勝をトップで扱った。
ニューヨークタイムズは「希望と忍耐で数少ない幸運を生かして勝利に酔った日本が被災地を励ました」。とたたえ歓喜に沸く日本の様子にも触れた。
日本おめでとう!