会社には、実に多くのお金が巡る。
「利益を出すこと」が大きな目的であるから、このことは当然だろう。
経営者は会社が現在どのような状況にあり、今後どのような事態が予測されるのか、
このことを「お金」を軸として把握する必要がある。
では、そのためにどうすれば良いのか。
具体的には財務諸表や試算表といった書類に落とし込んでいくことになる。
書類作成については自身で行う必要はなく、税理士などの専門家に任せ、
その結果の説明を受け、自分が知りたい情報について質問すればよい。
大事なのは、経営に必要なキーポイントを押さえることだ。
もし「会社を経営するなら、会計・財務知識は完璧に覚えないと」
などと思っているのであれば、大きな間違いだ。
経営者はそんなことより、売上を上げることや顧客満足、
会社の将来の戦力などを考えなければいけない。
経営者が知っておくべき情報は、
あくまで会社の目標達成に重要ないくつかの数字だけなのだ。
よく会社設立の前に会計に関する書籍を読みあさったり、
簿記を勉強したりする人がいるが、そのエネルギーを経営のカジ取りに向けること。
経営者には、もっとやるべきことがある。
専門家に任せ、必要な情報は報告を依頼し、質問をすることで得ていく。
少しでも分からないことがあれば、
分かるまで徹底的に何度も質問することが専門化をうまく活用するコツだ。