与信政策プロセス
さまざまな経営リスクの中の与信リスク
企業を取り巻くリスクは、
企業経営に起因するリスクと外部環境に起因するリスクなどに分けられます。
どんな企業も、
投資に対するリターンやそのリスクが顕在化したときの影響度を考慮しながら、
さまざまなリスクを管理していく必要があります。
【企業経営を取り巻く環境に伴うリスク】
為替・金利などの金融市場の変動に関わるリスク、法人税など税制変動に関わるリスク、
規制緩和など法規制変更に関わるリスク
【企業経営上のリスク】
消費者の市場動向などのマーケティングに関わるリスク、資金調達などの財務に関わるリスク、
ノウハウをもった人材流出・不足やモチベーション低下などの人事に関するリスク
【経営上の事故に関わるリスク】
有害物質の流出などの環境汚染に関わるリスク、商品クレームなどの製造物責任に関わるリスク、
ハードウェアの故障や情報漏えいなどのセキュリティに関わるリスク、
火災・爆発や労働災害などの事故に関わるリスク
【外部環境リスク】
地震・水害・停電などの災害に関わるリスク、テロや経営幹部の誘惑などのリスク、
デマ・中傷による評判に関わるリスク
与信リスクは、社外である取引先の倒産に関わるリスクであることから、
「企業経営を取り巻く環境に伴うリスク」といえますが、
組織体制を構築することでリスクの発生を防止することができるという意味では、
「企業経営上のリスク」ととらえることもできます。
したがって、与信管理を行うことによって、そのリスクを軽減していくことが求められるのです。
与信管理は、「与信リスク」を管理することであり、品質や環境、情報セキュリティなど他のリスクと同様、
リスクマネジメントの仕組みを構築し運用することが必要不可欠です。