○与信承認プロセス(その2)
問題先管理
支払遅延が常態化している取引先や極端に経営内容が悪化している取引先については、
一般の取引先とは区別して、集中的に管理を行います。
常時情報を入手し、対応策を立てるとともに、定期的に状況報告によって確認を行っていきます。
事故先管理
取引先が倒産状態に陥った場合は、自社の債権ポジションを明らかにし、
保全・回収・届出等の手続きを遅滞なく実施することで、少しでも被害を小さく抑えます。
このプロセスが循環的になっていることが重要です。
このように、与信管理とは継続的な活動で、
複雑、かつ、会計、法律、経営など多くの知識が必要であり、管理部隊だけでなく、
営業部隊を含めた全社員で取り組むことが必要です。
さらに今般は会社経営の透明性を求められ、
与信判断基準については、主観的基準だけではなく、客観性も強く求められています。
また、現在急速に進む社会のIT化により、与信リスクが更にクローズアップされています。
これはIT化することにより、
見えない相手に対する現認と認証、信用力とパフォーマンス、
決裁方法と言ったことに起因するリスクが明確に浮き彫りになるためです。
刻々と変化する複雑な経済活動のなか、広がるリスク、変化するリスク、
新しい分析判断方法への対応が必要となっており、
柔軟に対応できる仕組み作りが重要となっています。