受験シーズンに入り、進学を控えた子供さんがいる家庭は、入学金等を納める準備に追われているのではないかと思われます。「収入が減っても教育費は確保したい」と考えている家庭が多い中、大学受験の場合、入試方法が多様化し、一回の試験で複数学部の出願も可能。念のためにと多めに出願すれば、受験費用だけで数十万円かかることがあります。前もって用意した資金で足りなくなるケースもあり、注意が必要です。

 不況で夫の収入が減ったから、妻の収入を大幅に増やすというのも簡単な事ではありません。お子様の希望する進路を応援したいのであれば、教育ローンの利用を検討されてはいかがでしょうか。

 人生には出費が重なって家計が苦しい時期と、支出が減って楽になる時期があると思います。将来お子様が、無事学校を卒業され、就職して独立されれば、家計負担は楽になるはずです。そこで教育ローン等で苦しい時期の家計を補い、お子様が独立して家計が楽になった時点で返済に力を注げば、教育費の大波を乗り切ることが出来るのではないでしょうか。

 進学先が決まったら、決められた期日までに入学金や学費等を振り込みます。私立では100万円ほどかかるのが一般的です。第一志望校の合格発表前に滑り止め校の手続き期限があれば、入学金だけ先に納め、学費などの納付は二次締め切りまで待てるケースが増えています。その場合は、一次志望校の納付金に加え、二次志望校の入学金も用意しておきたいのもです。

 必要な資金は遅くても二月半ばまでに普通預金に移しておくと安心です。

 教育資金を利用する場合は、二~三月は申込が集中し、審査から融資実行までに時間がかかることがあり、早めに審査を受けておくとよいのではないでしょうか。

 日本政策金融公庫の「国の教育ローン」は郵送でも申し込めます。また民間の金融機関でも教育ローンがありますので、利用可能なローンの候補を絞り込んで調べて見るといいでしょう。

 ちなみに「政策公庫の教育貸付」の概要は
1.融資の対象者
 融資の対象となる学校に入学・在学される方の保護者で、政策公庫の特例要件に該当する方。
2.資金使途
 入学時に必要な費用又は在学中に必要な費用。
3.融資限度
 教育一般貸付は学生・生徒一人につき300万円
4.利率
 2.75%(母子家庭の方は2.35%)
5.融資期間
 15年以内(交通遺児家庭又は母子家庭の方は18年以内)
6.据置期間
 在学期間内(返済期間に含む)
  ※詳しいことは各金融機関窓口へ問い合わせ下さい。