抵当権と根抵当権の違いと使い分け

金融機関は不動産を担保に取る場合、抵当権または根抵当権を設定します。

抵当権と根抵当権は融資内容で選択

抵当権・・・・融資債権(被担保債権)と個々に結びついた権利

根抵当権・・一定の範囲に属する不特定の融資債権を極度額の範囲内で担保する権利

不動産に担保を設定する際にどちらを使うかであるが、基本的な考えとして

①金融機関と取引先との間で個々の融資債権と紐づけるのであれば抵当権

②繰り返し融資するのであれば根抵当権

※以下の表にまとめましたので確認して下さい。

            融資の種類別   融資の形態別
抵当権住宅ローン証書貸付
(1回限りの場合)
根抵当権・住宅ローン
(先に土地購入⇒後から建物代金を支払う場合)
・リバースモゲージ(注)
・事業資金の融資
・手形割引
・手形貸付
・当座貸越
・証書貸付
(繰り返し融資する場合)

(注)リバースモーゲージとは、自宅を担保に生活資金を借入れし、自らの持ち家に継続して住み続け、借入人が死亡したときに担保となっていた不動産を処分し、借入金を返済する仕組みです。いわば、高齢者向けの貸付制度といえるでしょう。

次回は、抵当権と根抵当権の比較についてご説明します。