昨今の倒産の中には、兆候を外へ表さずにある日突然倒産という「静かな倒産」が増えているとか…。しかし、内幕をみると、1年以上も前から何らかの兆候が出ているケースがほとんどです。取引先の危険信号をいち早く察知し、早期に処理するための企業体制の確立が急務となっています。

 売上が増加していくときは、運転資金が増加し、資金にある程度余裕があれば問題ないのですが、資金の手持ちがないと、つい売上を上げようとして、運転資金につまってきて最悪のケースになりかねません。

 具体的な兆候としては、資金繰りが困っているということなので、当然のことながら、支払に関して、以下のようなことが表れてくると思われます。
 1. 支払条件の変更の申し出(小切手が手形に、等)
 2. 支払い延期の要請
 3. 支払手形のジャンプ
 4. 手形、小切手の決済金融機関を変更する。
販売については、安売りを始めるということも表れてきます。前述したようなことは、具体的に表れてくる現象であることから、絶対に見逃してはいけないと思考します。

 経営者が支払について興味を持っていれば、まず見逃すことはないのです。それよりも、取引先へ出入りしている営業マンが、そういった視点で取引先をみているかどうかが重要です。つまり売ったお金を回収出来るかどうかは、普段からの営業マンの訪問時が、最大のチエック機能になるのではないでしょうか!

 そして何よりも、経営者の方も定期的に取引先に訪問して、情報を得るということが大切であるということは言うまでもありません。電話では相手の玄関先も見えませんよ。