前回に続いて、
定性分析の中の「経営力」の評価は次のとおりです。

◇経営力の評価の要素は主に次の6つです。
1.経営理念がはっきりと示され、社員に徹底されているか。
2.継続的な経営改善がなされているか。
3.後継者はいるか。
4.正確な財務諸表の作成に努力しているか。
5.金融機関に情報を開示しているか。
6.人材教育に積極的に取り組んでいるか。

◇中小企業特有の場合は、次の「特性分析」が加わります。
1.役員報酬は、適正額が定期に支払われているか。
2.代表者の収入や資産状況は相当額か。

これらを勘案して、保証能力があるかどうか。
つまり、中小企業は法人と代表社個人とは一体性があるため
こうした分析が加わります。

◇これらの内容を金融機関に説明できるかどうかが、
企業の格付けの大きな要素となります。

◇そのためにも、会社の実態を決算書などから良く把握し、
社長が自社の改善と進路を自覚することが必要でしょう。