「金融検査マニュアル」
という言葉を聞いたことがあると思います。
1999年7月に作成、公表されました、
金融庁の検査官が金融機関を検査する際の手引き書です。
金融機関は、この 「金融検査マニュアル」 に基づき、
融資先を
「正常先」、「要注意先」、「破綻懸念先」、「実質破綻先」、「破綻先」
の5つの債務者区分に格付けしました。
その結果、
財務状況が悪い企業
資金繰りがよくない企業
収益力が低い企業
への貸出は貸し渋り、貸しはがしが行われるようになりました。
しかし、財務状況はよくなくとも、
成長可能性のある企業や、
事業に特色のある企業への貸出は
必要な資金供給が行われるべきである、という考えがあり、
2018年度終了をめどに
「金融検査マニュアル」 は廃止されました。
そこで、金融機関は
メインバンクとなって経営改善を行っている先については
債務者区分にとらわれることなく、
これまで以上に、経営改善が必要な先に対して
ニューマネーの供給が必要である
ということから、
将来の成長可能性などを適切に評価して行う融資、
すなわち「事業性評価融資」を推進しています。
※ 次回は、 「事業性評価融資」 とはどのようなものかをご紹介します。