資金繰り改善マニュアル 【売掛金の長期化は資金繰りを悪化させる】
売掛期間、つまり売上が発生してからその代金を現金として
回収するまでの期間が長くなると、
資金繰りは間違いなく苦しくなります。
このことは理解しやすいことだと思いますが、
念のため説明します。
例えば、商品を販売して1ヶ月後に代金を回収する場合の
売掛期間は1ヶ月となります。
この売掛期間が2ヶ月となったら、
商品を販売してから2ヶ月後に代金を回収し、
今までより1ヶ月間、現金が入ってくるのが遅くなるわけです。
当然資金繰りは悪化しますよね。
売掛期間が長期化するケースとしては、
① 相手先より取引条件の見直し要請があった場合
② 相手先の資金繰りが苦しくて
なかなか代金が回収できない場合
③ 売上を確保したいために
自社に不利な条件で契約をしている場合
④ こちらからの代金請求が遅れた場合
等がよくある例です。どれも悪い例ばかりです。
つまり、売掛期間の長期化は
資金繰りを悪化させ経営にもよくありません。
売掛期間を短くし、資金繰りを楽にする方法は
別途ご説明しますが、ともかく売掛債権の管理はとても重要です。
ちなみに、業態別の売上代金回収期間は、
全卸売業で42日間、全小売業で20日間となっています。
(中小企業庁編・中小企業の財務指標より)
この管理がずさんであると、
間違いなく資金繰りに悪影響を及ぼします。
次回は【締めや支払のルールを作る】です