格付とは(その3)
今回は、【成長性】について説明します。
(1)経常利益増加率(%)
数 式 当期経常利益÷前期経常利益×100
補足説明 当期末と前期末の経常利益を比較して、
規模の拡大を判定するための指標である。
経常利益とは、
本業+財務活動から得られる利益であるため、
経常利益増加率がプラスということは、
企業の力が高まっていることの
現れと考えることが出来ます。
売上が上がっていても経常利益が下がっていては、
無駄なコストが発生しているかもしれません。
逆に売上が下がっているのに
経常利益が上がっている場合には、
コストの削減に成功したり、
本業以外の収入が増加した可能性が考えられます。
(2)自己資本額(円)
数 式 資本金+資本剰余金+利益剰余金
補足説明 自己資本の金額が大きいほど、
財務的に安全である。
貸借対照表の右側に記載される
「負債の部」と「資本の部」は、
会社の資金調達状態を示しています。
「負債の部」は借りて資金を集めた状態を表し、
将来に返済義務のある「借金」を示しています。
これに対して「資本の部」は、
お金を営業努力で集めた状態を表し、
返済の必要のないお金の自己調達状態を
示しています。
従って「資本の部=自己資本」は、
返済の必要のないお金と言うことで、
その差が大きければ大きいほど、
経営状態が安定し良好なことを表します。
(3)売上高(円)
補足説明 前年の額と対比して
企業の成長性を示す尺度である。
(次回は「返済能力」)