○与信管理に関する基礎知識

 

「与信管理」の考え方

 

「与信管理」は、会社の規模や取引規模及び業界特性によって変わってくる。

すべての取引先を均一に調査・評価・管理するのか、

それとも取引先毎に管理レベルなどに違いを付けるのか、

その内容はどのようにするのかを判断する必要がある。

 

「与信管理」における3つの視点

 

(1)重点管理

大口取引先・要注意取引先・評価指標が悪い取引先等を重点的に管理すること。

取引金額が大きく、売掛残高や受取手形の残高が大きい取引先にいついては、

回収に支障をきたすことがないか、常にチェックする必要があります。

 

(2)全体管理

取引先すべてを効率的に管理すること。

たとえば、売上高に対する売掛残高の比率などをチェックし、

回収率が下る傾向がないかなどを、常時把握します。

 

(3)継続管理

「全体管理」・「重点管理」ともに継続的に管理すること。

何かリスクが増大するような変化があれば、緊急対応等を行うことができて

実際の貸し倒れから逃れるためには重要な行動となります。

 

 

このように、「与信管理」には3つの視点がありますが、

どのように組み合わせて使うかは、

会社の規模、取引の規模、業種・業界、自社の与信管理方針などによって違ってきます。

ただし、どの場合でも3つの視点を意識した与信管理態勢を作る必要があり、

与信管理の実務としても3つの視点を常に意識していくことが大切です。