こんにちは。
経審申請前に分析センターで財務諸表の分析をして頂くのはご存じだと
思いますが、勘違いしやすい点について掲載させて頂きます。
基本は税務申告用の決算書の通りに入力しますが、違う点もあります。
資産の部について
1当座貸越:他の預金と相殺せずに流動負債の短期借入金へ計上する。
2不渡手形:決算期後1年以内に弁済が受けられる場合には流動資産へ計上。
決算期後1年以内に弁済を受けられない場合には投資その他資産へ計上。
3受取手形:割引した分は控除して別に注記する。
4売 掛 金:完成工事高に計上した工事に係る売掛金は完成工事未収金へ
兼業事業売上高に係るものは売掛金へ計上。
5繰延資産:商法施行規則第35条~41条の規定によるものを計上
それ以外は投資その他資産に計上。
負債の部について
6工事未払金:工事費にかかる未払費用を計上、
それ以外の未払は未払費用として必ず区分して計上する。
7借 入 金:役員など個人からの借入金も含めて計上、
決算期後1年以内に返済なら短期借入金、
それ以外は長期借入金へ計上。
*流動資産、固定資産、流動負債、固定負債それぞれの総額の
1%を超える科目についてはその他でまとめずに個別に記載する必要が有ります。
損益の部について
8売 上 高:建設工事の完成工事高とそれ以外の事業の売上高と区分する。
(兼業事業売上高)
9売上原価:完成工事高に対応する工事原価と兼業事業売上高に対応する原価とを区分する。
(兼業事業売上原価)
10受取利息:貸付金に対する利息も含める。
11雑 収 入:保険の満期や解約による収益については、特別利益へ計上する。
以上おおまかな点を掲載させて頂きました。
最近では、税務申告用の決算書、科目内訳書の提示、科目に記載されている内容の説明などを求められ、提出した財務諸表の修正依頼などが多くなった気がします。
スムーズに分析結果が出る様に準備しておきましょう。