断層崖
鯖江には南北に走る段差があります。鯖江高校のあたりから進徳小学校、神明小学校のあたりが顕著でしょうか、
その段差のへりを縫うように旧北国街道が通っています。
この段差は3千年ほど前に起きた地震による断層だそうです。
地震で断層ができると、わき水が出ることがあって、その水を使ってお酒を造るので、断層があるところには、おいしいお酒もあるそうです。
鯖江の断層でも、水が出たところがあって、すり鉢灸で有名な中道院(元三大師)にも湧水がありました。
明治24年の美濃地震の時に一度出なくなったのですが、20日ほど後にはまた元のように出るようになったという言い伝えがあるそうです。
地下水を工業用水として使用するようになって、昭和40年頃には枯渇してしまったそうですが、舟津町、長泉寺、水落と水に関する地名が残っています。
水は、低いところへ流れますが、降った雨が、日本海側に流れるか、太平洋側に流れるかその分かれ目を分水嶺といいます。
たいがいこの分水嶺は日本の中心部、真ん中にあります、ところがその分水嶺が福井県の所では、極端に日本海側に寄っていて、
敦賀のあたりでは海岸線からわずか5㎞の所に分水嶺があるそうです。
敦賀に降った雨は、5㎞先の日本海側へ流れるか、はたまた100㎞以上離れた大阪湾に流れるか運命の分かれ道といったところですが、
この敦賀のあたりは日本でも特別な地形をしていて、これには琵琶湖も関係しているそうです。
世界で3番目に古い湖 琵琶湖
何でも琵琶湖は、世界で3番目に深い湖だそうで、湖というのは、堆積物がたまって埋まってしまうものらしいのですが、
琵琶湖の底は下に引っ張られるというか、上から押さえつけられるる力が働いて、底が沈んでいるそうです。その為埋まらずに残っているのだそうです。
鯖江は地震の空白地帯で、現在地震エネルギーをため込んでいると考えられているそうです。
大きな地震が起きる前は、地震がぴたりと止まることがあって、鯖江断層も注意が必要だそうですが、残念ながら次いつ地震が発生するかは分からないそうです。
こんなことを思いながら崖っぷちを見ては歩いては散歩をするのも楽しいものです。地元にも知らないことが一杯あるわけで、3千年前に思いをはせて「ぶらヨウイチ」
【川中洋一】